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見過ごしていませんか?睡眠時無呼吸症候群と高血圧の深い関係

広畑センチュリー病院のブログをご覧の皆様、こんにちは。

今回は、多くの方が気にされている「高血圧」と、意外な関係性を持つ「睡眠時無呼吸症候群」についてお話ししたいと思います。

「血圧が高いのは体質のせいだ」「年齢のせいだ」と思っていませんか? もしかしたら、その高血圧の原因は、眠っている間に起こる「睡眠時無呼吸症候群」にあるかもしれません。

睡眠時無呼吸症候群とは?

睡眠時無呼吸症候群(SAS: Sleep Apnea Syndrome)とは、眠っている間に呼吸が止まったり、浅くなったりを繰り返す病気です。一晩に何度も呼吸が止まることで、体は酸素不足に陥り、心臓や血管に大きな負担をかけます。

主な症状としては、

  • 大きないびきをかく
  • 睡眠中に呼吸が止まる(家族に指摘されることが多い)
  • 日中の強い眠気や倦怠感
  • 集中力の低下
  • 起床時の頭痛

などがあります。しかし、ご自身では気づきにくいことも多く、特に一人暮らしの方や、いびきを自覚していない方は注意が必要です。

なぜ睡眠時無呼吸症候群が高血圧を引き起こすのか?

睡眠時無呼吸症候群が原因で高血圧になるメカニズムはいくつかあります。

  1. 酸素不足とストレス反応: 呼吸が止まるたびに、体は酸素不足を補おうと心拍数を上げ、血管を収縮させます。これは、体が「緊急事態だ」と判断し、ストレス反応を起こしている状態です。この状態が毎晩繰り返されることで、血管が常に緊張し、血圧が慢性的に高くなります。
  2. 交感神経の活性化: 睡眠中に何度も呼吸が止まることで、自律神経のうち体を活動モードにする「交感神経」が常に優位になります。交感神経が活性化すると、血管が収縮し、心拍数が増加するため、血圧が上昇します。
  3. 炎症反応: 睡眠時無呼吸症候群は、体内で慢性的な炎症を引き起こすことが示唆されています。この炎症反応も、血管の健康を損ない、高血圧の一因となる可能性があります。

このように、睡眠時無呼吸症候群は、単なる睡眠の質の低下にとどまらず、高血圧をはじめとする様々な生活習慣病のリスクを高めることが分かっています。

広畑センチュリー病院でのアプローチ

「もしかしたら自分も睡眠時無呼吸症候群かもしれない」と感じた方、または「高血圧がなかなか改善しない」とお悩みの方は、ぜひ広畑センチュリー病院にご相談ください。

当院では、睡眠時無呼吸症候群の検査・診断から、患者様お一人おひとりに合わせた治療法の提案まで、きめ細やかなサポートを行っています。

  • 簡易睡眠検査(SASスクリーニング検査): ご自宅で手軽に行える検査で、睡眠中の呼吸状態を評価します。
  • 精密睡眠検査(PSG検査): 入院して行う検査で、より詳細な睡眠の状態を分析し、正確な診断につなげます。(他院へ紹介し、検査後当院での治療となります。)
  • CPAP療法: 睡眠中に専用のマスクを装着し、一定の空気を送り込むことで気道の閉塞を防ぐ治療法です。睡眠時無呼吸症候群の最も一般的な治療法の一つです。
  • 生活習慣の改善指導: 肥満が原因の一つとなることも多いため、食生活や運動習慣の見直しについてもアドバイスを行います。

高血圧の治療において、睡眠時無呼吸症候群の有無を確認することは非常に重要です。適切な診断と治療を行うことで、血圧のコントロールが改善し、心臓病や脳卒中といったより重篤な合併症のリスクを軽減することができます。

まとめ

高血圧でお悩みの方、いびきや日中の眠気でお困りの方は、睡眠時無呼吸症候群の可能性を考えてみてください。早期発見・早期治療が、健やかな毎日を送るための第一歩です。

広畑センチュリー病院は、地域の皆様の健康をサポートできるよう、これからも質の高い医療を提供してまいります。

ご心配なことがございましたら、お気軽にお問い合わせください。